電子カルテ用iPhoneと共に充電ステーションを導入。円滑な運用を実現しながら、無駄なコストや時間を長期的に節約/松本協立病院

6月 21, 2024

14の標榜診療科、病床数199床のケアミックス型病院である長野県の松本協立病院は、訪問診療や訪問看護にも早期から取り組み、地域に密着した医療・福祉を展開してきました。同院の前身である松本診療所が1974年から始まって以来約50年。信頼できる、安心して医療を受けられる病院として地域の方々の心強い存在であり続けています。

地域に密着した医療・福祉を展開している松本協立病院地域に密着した医療・福祉を展開している松本協立病院

 

同院は医療DXによる業務改善を着実に進め、電子カルテの使用を目的にiPhoneを整備されました。業務の補助的な役割として、看護師とリハビリテーション職員の方々が活用されています。今回、それら端末導入と合わせてLocknChargeのiPhone用急速充電ステーション「BOLT 12 USB-C PD Lightning (以下「BOLT 12」)」を病棟に4台、リハビリテーション室に1台の計5台導入いただきました。

 

導入の経緯

「当初はiPhoneの充電方法については検討しておらず、充電保管庫の存在も知らなかった」と話すのは、医療DXを含む業務改善全般に携わる病院総合企画室課長の池田様。これまで積極的に医療系の勉強会に参加され、現在は信州医療DXコミュニティ(以下「SDCs」)の事務局も務められています。池田様がBOLT 12を初めて知ったのは、このSDCsによる勉強会でした。「医療機関×スマートフォン」がテーマの勉強会で、iPhone導入時に見落としがちな充電・管理の課題に関する資料をご覧になった際、このままでは同様の課題に直面することが容易に予想できたそうです。

地域全体でナレッジを共有する事で、医療と経営の質の向上を目指す信州医療DXコミュニティ(SDCs)。地域全体でナレッジを共有する事で、医療と経営の質の向上を目指す信州医療DXコミュニティ(SDCs)。

mkh03SDCs勉強会で共有された資料の一部

新しい端末を導入する際は当然、システムやアプリなどのソフト面の運用方法に注力し、端末の充電・保管方法などのハード面は後回しになるケースがほとんどです。「物が整理されていないと、間違った物を取って、間違った物を使ってしまうこともあるので。」と、医療安全管理室でも病院全体で5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)に力をいれる取り組みを進めています。そこで、先の課題・トラブルの回避に欠かせないと考えたのがiPhone用充電ステーションでした。iPhoneは各病棟に10台ずつ、リハビリテーション室に12台の導入が決まっていたので、BOLT 12は丁度良いサイズだったそうです。

導入の決め手を伺うと、タコ足配線を回避できる点以外に「他に同じような製品がなかったことと、やはり普通の充電ケーブルを買ってきても多分切れてしまったりするのが簡単に想像できて…何回も交換していると人的コストもかかりますし。」と、長期的なメンテナンスも考慮された結果でした。抜き挿しを繰り返すと断線しやすいのが、ケーブルとコネクタを繋ぐ部分です。その点、BOLT 12の充電ケーブルはコネクタ部分が丈夫なL字設計で断線することはほぼ無く、万が一不具合が生じた際もフォロー体制が整っているため、長く安心して使える点も評価いただいています。

 

導入後の成果

病棟とリハビリテーション室の各BOLT 12は、現場スタッフが最も利用しやすい場所に設置されました。セットアップは本体の電源をコンセントに挿すだけ。「そんなに大きくない棚にも載るので。」と置き場所もスムーズに決まった様子でした。現在、充電ステーション内のiPhoneは日々スムーズに活用されています。

mkh04-1ノートパソコン約1台分のスペースで設置できるコンパクトなBOLT 12。

中でも高評なのは、各スロットの収納/充電状況を示すLEDライトです。赤は充電中、緑は充電完了、点灯無しは端末が接続(収納)されていない状態を表します。「視覚的に何台戻ってきているかが分かり易く、使えるものがどれかすぐに分かるので良い」と現場の皆様から嬉しいご感想をいただきました。万が一の盗難・紛失にも気づきやすいとのご意見もいただいています。端末の紛失が情報漏洩に繋がる可能性もある中、特にiPhoneなどは「パソコンと違ってポケットに入れて持って行かれてしまう恐れもありますから。」と池田様。BOLT 12には盗難防止用にシリンダー錠が装備されているので「鍵がかかることで安心感がある。」との声があり、毎回施錠されている病棟もあるそうです。

mkh05院内の端末充電コーナー。BOLT 12の右手にはPHS用クレードルがある。

BOLT 12は、12台のiPhoneを同時に急速充電でき、松本協立病院で使用しているiPhone 11, 12のフル充電は約1時間で完了します。同院では、使っているiPhoneの充電が少なくなったら充電ステーションに戻し、代わりに充電済みのiPhoneを持ち出すという流れで円滑に運用されているそうです。これは、充電が効率的に行える以外にも運用面で大きなメリットがあります。例えばPHSは1台ずつクレードルで充電するので、それが置き場所になりますが、スマートフォンの場合はクレードルが存在しません。そこでBOLT 12を設置することにより、iPhoneを定位置に戻すという環境作りと管理運用のルールが自然に成り立ちます。池田様からは「戻ってくる場所があるというのは重要だなと思いました。多分色んなところで充電するとなると無くなっても分からないですし、どこに取りに行けばいいか分からないので。使いたい時にそこに行けばあるというのが大事かなと思いますね。」と環境作りの重要さにも言及いただきました。

端末が使われるシーンは世の中に数えきれないほどありますが、命を守る場所という意味でも「病院」は特殊な環境です。生産性向上や働き方改革に必須なDXを進める中で、根本的に足元をすくわれる環境であってはなりません。今回はiPhoneとBOLT 12を合わせて導入された結果、iPhone導入直後から現場でスムーズに運用されている様子が伺えました。

 

松本協立病院
https://www.chushin-miniren.gr.jp/
〒390-8505 松本市巾上9-26

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